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今回はきちんと登場し、意外にもちゃんと先生していた独身(30)への敬意を表したレビュータイトルだが、本名が二つ名になって違和感が無いという、ある意味凄い先生である。しかし、本巻の主題はこんなことではない。大河の想いを知ってしまった竜児の困惑と葛藤、進路指導に端を発する今後の生き方と母への思い、みのりんや亜美とのことなどなど、少しずつ明らかになっていく思惑を盛り込んだ内容である。急にいろんな事柄が押し寄せて狼狽し、動きが取れなくなる竜児の姿は高校生らしさに溢れている。大人でもすぐに答えを出すのが難しい事がたくさんある。それを(貧乏)高校生の立場で必死になって考え、悩み、少しずつ行動に移していこうという態度が好ましい。必ず答えがある授業やテストとは異なり、明確な答えの無いことを自分なりに正しいと考えながら試行錯誤していく姿は、すなわち大人になるということ。このことにブチ当たるお年頃の葛藤を、竜児だけでなくみのりんや亜美も体験している。最初は孤立感に苛まれていた竜児がそのことに気付いていく。悩んでいるのは自分だけではないことに気付いていく過程が上手に描かれている。作者の真骨頂とも言える。また、みのりんや亜美とのやりとりでは過去のエピソードが語られ、物語がクライマックスに近づいていることを予感させる。そんな中でみのりんの独白が輝いた終盤の展開は秀逸。亜美とは物別れに近い形で可哀想なところもあるが、みのりんとの関係は今後に明るいものを残せる上手な結末である。ここにもみのりんと亜美の器用さの違いが表れている。いっぱいいっぱいになった状況に窮屈さを感じながら相応に光明も見えてきた前向きな展開とも言えよう。それだけに最後に訪れた大河と竜児の危機が次巻以降でどのような結実を迎えるのか大変待ち遠しい限りである。余談だが、本巻で初めて「奇数巻の表紙は大河」のパターンが崩れた。
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ついに最新巻まで一気読みしました。 こんなにも登場人物たちに魅せられる作品はない。
この巻ではとうとうクライマックスを迎え、物語が閉じる方向に展開し始めた印象で、 それとともに竜児も大河も、みのりん(嗚呼)や亜美たちも、夢見る頃を過ぎて 色々と苦い現実と向き合い始めることになりそうだ。 そしてどう乗り越えていくのか、 ハラハラしながらも彼らに期待せずにはいられない。
そういうことを、本当に暖かくも時に冷静な筆致で読者の気持ちを巻き込みながらも 語り続ける作者の技量には驚きを禁じえない。
ちょいとシリアスなタッチで語ってしまったが、 というのも蓋し
本作は世間的にはちょっと、と見られてる感も否めない(それだけ粗製乱造もされてるが) ラノベの範疇を超えた、
思春期の子どもたちの それぞれの苦悩と葛藤と、その成長を鮮やかに描き続ける、 まさに 「大河小説である」 からだ。
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竜児よ、そこで櫛枝から心を離れて大河を選んではダメだ。 大河と一緒に逃げてはダメだ。 大河への気持ちはやさしさではない。 これ以上大河に関わるのならば、それは自分への甘えにすぎないぜ? お前に本当のやさしさがあるならば、 大河のやさしさに答えたいのならば、 大河の人生を大切に思うのならば、 ここまで櫛枝の気持ちが分かったのならば、 お前が竜で、大河が虎だというのならば、 櫛枝を選び、櫛枝を守れ。 大河とは今のような関係は切って、 虎は開放するべきだ。 竜と虎はもたれあう関係であってはいけない。 常にお互いの人生を横目に見て、上へ上へと目指す関係でなければならない。 ここで最後に大河ルートを選ぶようならば、 とらドラ!1巻から全巻燃やしてゆゆこに送りつける・・。 (* ゚・*:.。.:*・゜+ d(*'∀`)b うそです +.:*・゜゚・*:. *
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前巻で、一気に表面化した主要人物間の感情の もつれや葛藤に取りあえずの結論が出される本巻。
しかし、恋愛や友情といった問題に一定の進展がみられる反面、 竜児と大河、それぞれの家庭の問題が新たに浮上してきます。
そのためか、本巻は終始シリアスムード。
竜児も最後の最後まで悶々と悩み苦しむのですが、 最終的には、彼自身思いもしなかった行為に及ぶことに……!!
ところで、『とらドラ!』はいかにも典型的な「萌え系」のパッケージでありながら、 その実、描かれている物語は、いっそ古典的ともいえる教養小説であることに 改めて驚かされます。
ただ、著者にしたら、むしろ確信犯的に「偽装ラノベ」を書いているのでしょう。
ラノベ的なデフォルメは効かせながらも、奥行きと一貫性があるキャラクター造形、 現代的でテンポのいい会話によって駆動される、疾走感のあるストーリー展開、 時おりハッとするほど繊細かつ的確に書き込まれた地の文の情景描写――。
おバカなラノベ的装いを施していても、著者の筆力が 並々ならぬものであることは、誰の目にも明らかです。
普通小説では、リアリズムの呪縛のために書けないビルドゥングスロマンを ラノベというフォーマットで、ぬけぬけと書いていこうとする著者のたくらみは、 同じくラノベ作家である有川浩さんの仕事に通じるものがあり、有川さん同様、 広く一般層にも支持される作家になってもらえたらと一読者として期待します。
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ここまで途中でダレさせない作品は珍しい。 特に今回は内容がとても濃い。読んでいて胸が苦しくなる部分も。
一巻の評価があまり高くないですが、途中で切るのは本当にもったいないです。 特に5巻からは方向性が変わり、本当に目が離せません。
一体次巻はどうなってしまうのだろう? 嗚呼、新刊が待ち遠しい・・・。
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